RAMの選択

RAMが不足すると、パソコンの実際のパワーや速度の制約となり得る。CPUやグラフィックカードを選ぶことと同じくらい大切なステップだ。

RAMとは、Random Access Memoryの略で、半導体メモリ装置の一種である。容量の単位はGBだ。データを繰り返し書き込み、書き換え可能だ。

装置内に記録されたデータは等しい時間で読み書きできる性質を持つが、電源を切ると記憶した内容はすべて失われるため、SSDやHDDなどのストレージとは異なる。

## メモリモジュール
RAMチップの別名に「メモリモジュール」という言葉がある。SIMM、DIMM、SO-DIMMメモリを説明するための用語で「メモリ」と呼ばれることが通常である。

メモリという語は、端から順番にからしかデータを読み書きできない(シーケンシャルアクセス)記憶装置に対して、格納されたデータに任意の順序でアクセスできる(ランダムアクセス)装置といった意味で使われ始めた。今では、電源を切ると記憶した内容がすべて失われる短期記憶装置、という意味に変化している。

多様なメモリモジュールがあるが、これらはすべてコンピュータの動作中、一時的にデータを保存するという同一の目的のために使用される。

目次

どれくらいのRAMが必要か?

RAMの選択する際に大切なのは、速度やチャネルより、まずマザーボードがサポートする最大メモリ量と、使用するOSが推奨するメモリ量だ。

マザーボードの仕様を確認し、搭載可能なメモリスロット数と1スロット当たりの最大メモリ容量から、システム全体の最大メモリ量を把握する。このRAMの最大容量はマザーボードの情報シートやウェブサイトに記載されている。

次に、計画しているOSがサポートするRAMの量を確認する。一般的な使用目的では8GB以上と言われているが、理想的には16GB以上の高速SDRAMが推奨だ。予算が許せばマザーボードが指定する最大容量でも構わない。

ダブルデータレート

DDR(Double Data Rate)メモリは1990年代からPCで採用されており、新しい世代のDDRメモリが登場するたびに性能が向上している。

最新のDDRメモリ規格にはDDR5が登場している。これまでの主流はDDR4だったが、DDR5メモリの登場により、メモリの転送速度と容量が大きく向上した。高速化するCPUにデータを供給できる次世代メモリ規格として注目されている。

メモリの将来的な拡張性と最高性能を視野に入れるなら、DDR5への移行を推奨する。DDR4より前のDDR3は古くなり、これしかメモリが対応していない、などの事情でもない限りわざわざ選択する必要はない。

RAMの速度

メモリは、単にコンピュータに追加すればそれだけで勝手に高速かつスムーズに動作するかのように思われているフシがあるが真実ではない。メモリの増設がパフォーマンスの向上させるのは確かだが、ただ追加するだけが有効な修正策というわけではない。

メモリの性能は、容量だけでなくクロック速度も重要な要因である。メモリを単に増設するだけではなく、マザーボードがサポートする速度帯のメモリを選択することがパフォーマンス向上につながる。

例えば、1つの高速DDR4-3400 8GBメモリの方が、低速なDDR3-1866メモリを2〜3枚搭載した場合よりもデータ転送速度が向上し、システム全体のレスポンスが改善される可能性がある。

デュアルチャネル

デュアルチャネルアーキテクチャは、利用可能なメモリ帯域幅を倍にする技術。互換性を得るために、通常は2つのメモリモジュールを揃えると良い。多くのメモリがペアで販売されている。

例えば、1つのメモリがもう1つよりも遅い速度の場合、遅い速度で動作する。1つが1600MHzで、もう1つが2133MHzの場合、デュアルチャネルモードでは両方が1600MHzの遅い速度で動作する。このため、メモリ帯域幅は同じにするのが好ましい。

4枚のメモリを入れる場合、すべてが同じものである必要はないが、対応するペアが一致し、それぞれのスロットに正しく取り付けされていることを確認する。マザーボードがデュアルチャネルをサポートしている場合、スロットは色分けされている。

レイテンシタイミング

メモリを比較する際、14-16-16-31のような数字を見かけたことのある人もいるだろう。これはCASレイテンシ(CL)と呼ばれるものだ。

CASレイテンシとは、メモリコントローラがRAMモジュールに特定のメモリ列にアクセスするよう指示してから、指定された配列のデータがモジュールの出力ピンで利用可能になるまでの遅延時間のこと。

このレイテンシタイミングは、4-4-4-8、5-5-5-15、7-7-7-21、または9-9-9-24という具合に一連の数字で表される。数字が小さいほどメモリの速度が速いことになるが、時間の差は微妙だ。

メモリを選択する際、過度にCこの数値にこだわる必要はない。よほど高性能なシステムを構築するわけでないなら、DDR4メモリの場合、CASレイテンシ 14以下であれば問題ない。速ければ価格が高くなる傾向はある。

ヒートスプレッダー

近年のメモリモジュールには、ヒートスプレッダーが標準装備されている。ヒートスプレッダーはメモリチップの発熱を効果的に拡散・放熱させる役割を担っている。高負荷時のメモリ発熱に対処するため、通気孔やフィン構造を持つデザインが採用されている。

メモリの動作クロックが高速化するにつれ、発熱が大きくなる。過熱すると誤動作やデータが破損するリスクが高まってしまう。そこで、メモリの信頼性と安定性を維持するには冷却が不可欠になる。ヒートスプレッダーはコンパクトな構造で放熱できる面積を確保し冷却を早め、メモリの動作を支えている。

一部メーカーではLEDライト搭載メモリモジュールも発売されている。

ソケットコンタクト

メモリモジュールをマザーボードのソケットに接続する部品で、取り付け時にコンタクトに触れないように心がける。

ソケットコンタクトを触れるときに静電気がメモリや周辺回路を破壊することがあるため、触れる前には、静電気防止リストバンドを着用したり金属に触れ体内の静電気を逃がしておいたほうがいい。

アラインメントスロット

メモリモジュールには、アラインメントスロットと呼ばれる小さな切り欠きが設けられている。この切り欠きは中央からわずかにずれていて、向きが逆だと差し込めないようになっているため、装着方向の誤りを防ぐガイドとしての役割を持っている。

Corsair Vengeance LPXメモリ

ここでは高性能なCorsair Vengeance LPXメモリを例にみてみる。


CORSAIR DDR4-3200MHz デスクトップPC用 メモリ Vengeance LPX シリーズ 64GB [32GB × 2枚] CMK64GX4M2E3200C16 ブラック

Vengeance LPXシリーズには3600MHz、4000MHz、4800MHzなどの高クロック動作モデルがラインナップされている。

Vengeance LPXメモリは高性能のオーバークロッキング用に設計されています。ヒートスプレッダーは純粋なアルミニウム製で、より迅速な熱拡散を実現する。8層のPCBで熱を管理し、オーバークロッキングに対応できる仕様だ。

ヒートスプレッダーの高さを抑えた低プロファイル設計により、CPUクーラーとの干渉を最小限に抑えている。

LED照明が搭載されているモデルもあり、マザーボードやパーツに合わせてカラーを選択できる。

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