ケーブル管理の具体的な計画

内部ケーブルを隠すのに時間をかけることは、個人の好みやPCをウィンドウパネルから見たときの美観にかかっているように思われるかもしれない。しかし、良好なケーブル管理は、PCの健全性にとってますます重要視されている。

ケースファンからの空気の円滑な流れは、温度を下げるうえで欠かせない。ケーブルが細くとも、ケース内を乱雑に通っていると、その空気の流れは阻害される。

内部ケーブルを隠す作業は、単なる外観上の美しさだけでなく、PCのパフォーマンスと長寿命を確保するうえでも重要だ。ケーブルをきちんと管理することで、ケース内の空気の流れをスムーズに保ち、ファンの冷却効果を最大限に発揮できる。

目次

ケーブルの経路の計画

ケーブル管理の煩雑さと難易度は、使用するケースによって変わる。

Thermaltakeのケースは複数のオプションを提供するが、これは大きく異なる。

コストパフォーマンスの高いThermaltake Core V31ケースがある。このケースは、優れたケーブル管理オプションを提供している。

サイドパネルの底部には、ゴム製のグロメットで保護された大きな2つの開口部があり、これを介して電源ユニットからのすべてのケーブルを通せるようになっている。ケーブルはすでに被覆されているが、ゴム製のグロメットは金属の端からの損傷をさらに防ぐ。

Thermaltakeの高級ケースであるLevel 10 GTは、専用のケーブル管理区画を特徴だ。床と天井の両方に複数のパスがあり、不要なケーブルを潜在的なエアフローパスから完全に分離できる。

さらに大きなサイズのView 71 Tempered Glass ARGB Editionは、エアフローを最大限に維持しつつ大量のコンポーネントとケーブルを収容できる広々とした内部を誇る。

ケーブルバンドルが固定された側面パネルを通過したら、個々のケーブルは必要な場所につなげられる。その後、穴から戻ったコネクターがメイン空間に戻り接続できるようになる。これを行う際、ケーブルが取り付けられる構造かどうか、長さは十分かを確認しておこう。

適切なルートを通じてケーブルを戻すことで、取り回しやすく整理された内部空間を作り出せる。ケーブルに過度なストレスがかからず、コネクターへの接続が容易になる。

ケーブル管理キット

ケーブル管理は組み立て時の一度かぎりで完了するものではなく、常に検討をしていく過程だ。使用するパーツ、将来使用する可能性のあるパーツ、常に作業するためのスペースを考慮に入れる必要がある。

始める前に、いくつかの基本的な機器を用意することをおすすめする。

  • ケーブルタイ
  • ツイストタイやゴムバンド(Amazonでケーブルタイキットを見つけることができる)
  • ドライバーとペンチ
  • ハサミやワイヤーカッター
  • 電気テープやガッファーテープ
  • 静電気対策 ケーブルがマザーボードの裏側を通っているかどうかはあまり重要ではない。だが、プラスチックのタイで束ねるか、プラスチックコーティングされたワイヤーでねじり、できるだけまとめて固定するのはいいテクニックだ。

裏側にクイックリリースケーブルタイとそれらを取り付けるための小さな突起が用意されているケースもある。

マザーボード背面を通過するケーブルをきちんと固定、束ねることで、ケーブルの動きを抑え、通気路への影響を軽減できる。ワンタッチで外せる専用タイダウンと取り付け部品が搭載されており、簡単に整形、固定が行えるよう工夫されている。ケーブルを適所に誘導する配慮が空気流への障害低減につながる。

フロントパネルのオーディオケーブルなど、一部のケーブルは1つしか使用しない場合でも2本に分岐する。通常、メインのケーブルのコネクタ手前で2本目の接続が分かれることを意味する。余分なケーブルをたるませずにまとめ、メインのケーブルと一緒に束ねて片付けておくべきである。

電源ユニットのSATA電源ケーブルなど、ケース周辺の他のケーブルも同様にたるませないようにして束ね、まとめておこう。

分岐したケーブルのうち不要な線は、余った空間にまとめておくか、主要な線と一体的に固定しておくと、ケーブルの動きを抑え、ケース内の空気の流れに及ぼす影響を少なくできる。

空気の流れとパーツ配置の重要性

空気の流れを考慮し、できるだけケーブルでケースファンやクーラーを覆わないことが重要である。システム内のパーツの配置もまた重要な要素となる。

ドライブやグラフィックスカード、拡張カードなどは互いに干渉しないように配置する必要がある。必要に応じてこれらのコンポーネントを移動させることをためらうべきではない。

最適な空気の流れを確保するためには、大型クーラーやケースファンの前面をケーブルで覆わない配線と、パーツ同士が干渉せず配置できるレイアウトを意識したい。性能を最大化するため位置を調整することを躊躇してはならない。

ケーブル管理機能のないケースでの対策

最新の高級ケースにあるようなケーブル管理機能が搭載されていない場合でも心配する必要はないが、配線の計画がさらに重要となる。

多くのケーブルをひとまとめにして1方向へ走らせ、束ねて固定し、サイドパネル上に配置する。理想的とは言えないが、全くケーブル管理ができないよりはよほどいい。

ケーブル管理性能に乏しいケースでも、配線の方向性を統一し、まとめて固定するだけでも、ある程度の効果が期待できる。ケーブルを放置するよりは空気の流れへの影響は少なくできる。計算された配置を心がけたい。

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